LDCレポート【4月号】
■桜の花に何を思いますか?
それぞれの門出を祝うように一斉に咲き誇る桜。春を象徴する花であり、菊とともに日本の国花として親しまれ、開花予想に始まり満開宣言などが毎年ニュースにもなっていますよね。
桜は、バラ科サクラ属サクラ亜属に属する樹木で、梅や桃、あんずなども同じ属の植物です。ヒマラヤ地域が原産と言われ、北半球に広く分布しています。日本には一説によれば11種の野生種の桜があるとされ、さらに栽培品種の桜となると300~400種以上あり、これほど多い国は世界でも日本だけなのだそうです。
今でこそお花見と言えば桜ですが、奈良時代(710年~784年)は花といえば梅だったというのは有名な話です。平安時代初期、嵯峨天皇が京都で桜の花を観賞した「花宴の節」がお花見の起源。本格的に定着したのは江戸時代のことで、花見を描いた浮世絵からも、人々が桜を愛でながらお弁当を食べたりして楽しむ様子がわかります。
四季があり、菜の花やチューリップ、アサガオやひまわり、菊やコスモス、スイセンや椿など、季節ごとに花を楽しむ私たちですが、桜はやはり特別な花。パッケージデザインやお菓子、飲み物、店内の装飾も桜一色に彩られる光景には、心が浮き立ちます。エンターテインメントの世界でも、桜をテーマにした楽曲は「桜ソング」と呼ばれ、歌い継がれる名曲揃いだというのはよく知られた話です。そういえば100円玉に描かれているのも、日本の桜の野生種、ヤマザクラです。
桜は見る人の心に寄り添う花とも言われます。花咲く姿に心を弾ませたり、励まされたり、癒されたり。皆さんは、どんな思いで今年の桜を仰ぎ見るのでしょう。
※参考:
農林水産省 https://www.maff.go.jp/
公益財団法人 日本花の会 https://www.hananokai.or.jp/
公益財団法人日本さくらの会 https://www.sakuranokai.or.jp/
国立科学博物館 https://www.kahaku.go.jp/
日本気象協会 https://tenki.jp/
森林・林業学習館 https://www.shinrin-ringyou.com/
独立行政法人 造幣局 https://www.mint.go.jp/
GO TOKYO https://www.gotokyo.org/jp/
■都道府県、違うのはなぜ?
新生活がスタートする4月。新しい土地で新しい生活を始める人もいらっしゃるでしょう。住む場所と言えば、東京や大阪など都道府県単位で答える場合も多いと思います。そこで今回は都道府県のお話です。
47都道府県とは日本の自治体のことで、市区町村を含む「普通地方公共団体」を指します。1つの「都」(東京都)と1つの「道」(北海道)、2つの「府」(大阪府と京都府)、そして43の県がありますが、不思議なのはなぜすべて「県」で統一されていないのか、ということ。
時代は明治元年(1868年)。明治政府は、江戸幕府の直轄領だった地域のうち、重要なところを「府」、それ以外のところを「県」と定めました。「府」には、軍事・政治の拠点という意味があったため、採用されたのでしょう。それで箱館府、東京府、神奈川府、越後府、甲斐府、京都府、大阪府、奈良府、度会府、長崎府が誕生。政府は翌年には東京府と京都府、大阪府を残してそれ以外の7府を「県」に改めました。
一方、北海道の「道」とは、国をいくつも含むような広い地域を指す、地方行政の基本区分を表す言葉です。それまで蝦夷地などと呼ばれていたのを、明治2年(1869年)に北海道と称するという布告が出されました。
そして唯一の「都」である東京。明治元年に制定された東京府は、11年(1878年)に15区が、22年(1889年)には東京府に東京市が設置され15区は市の下部組織になりました。その後、昭和18年(1943年)7月1日に東京府と東京市が統廃合され、東京府の区域に東京都が発足しています。
東京の区は、東京都千代田区のように、都の1つ下に置かれる区分です。これが「特別区」で、他の区は、神奈川県横浜市中区や京都府京都市中京区など市の1つ下の区分になります。つまり特別区は、実質的には市と同格の自治体というわけです。大阪も現在は大阪府大阪市北区という構造になっていますが、これを東京のように特別区にするというのが大阪都構想なのです。
いかがでしたか?都道府県名は、歴史や成り立ちによって違っていたのですね。ご自分やご家族、知り合いの住む都道府県の成り立ちを調べてみるのも楽しそうです。
※参考:
国立公文書館 https://www.archives.go.jp/
公益財団法人ニッポンドットコム https://foundation.nippon.com/ja/
テンミニッツTV https://10mtv.jp/
ねとらぼ https://nlab.itmedia.co.jp/
北海道 https://www.pref.hokkaido.lg.jp/
東京都公文書 https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/01soumu/archives/index.htm 江戸東京博物館 https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
■暮らしをアップデートしてくれるQRコード
QRコードをご存じでしょうか。名前を知らなくても、四角い白黒のモザイク模様のマークは知っている、見たことがある、という方は多いと思います。
人がキーボードを使って文字や記号を入力する「データ入力」に対して、機器を使ってデータを読み込んだりデータを取得するのが「自動認識技術」です。商品のパッケージについているバーコードをはじめ、交通系ICカード、指紋認証や顔認証といった生体認証などを含み、QRコードもその1つです。
余談ですが、白黒の縞模様のバーコードは1948年にアメリカの大学生によって考案され、60年代の後半には、「値札に代わるもの」としてアメリカのスーパーが導入。日本では1982年にコンビニエンスストアが導入し、一気に普及しました。世界共通の流通コードとして、ほとんどすべての商品にはバーコードがつけられています。
さて、QRコードは1994年に日本の企業によって開発されました。大容量の情報を扱え、読み取り用の専用機器が要らずスマホでも読み取れるため、宅配便の再配達依頼、コンサートや飛行機・新幹線の電子チケット、スマホ決済など、今やさまざまなジャンル・世界中で使われています。
QRコードが便利なのは、読み取るだけでなく、自分の手でQRコードを作成できること。例えば、収納ボックスにしまった衣類のリストや写真をQRコードにしてボックスに貼っておけば、スマホをかざすだけで中身がわかり、管理が楽に。また、自宅のWi-Fi接続用のQRコードをつくっておけば、離れて暮らす家族が遊びに来た時などに、いちいちパスワードなどを入れる手間がかかりません。さらに、冷蔵庫やエアコンといった家電の取り扱い説明書も、QRコードにして家電本体に貼っておけばネットで検索する手間が省け、紙で保管するよりも省スペースです。
最近はテレビのニュース画面でも見かけます。これからますます暮らしの情報をつなぐツールとして期待できそうですね。
※QR コードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
※参考:
株式会社デンソーウェーブ https://www.denso-wave.com/ja/
QRコードドットコム https://www.qrcode.com/
一般社団法人 日本自動認識システム協会 https://www.jaisa.or.jp/
株式会社キーエンス https://www.keyence.co.jp/
KDDI株式会社 https://www.kddi.com/
アイニックス株式会社 https://www.ainix.co.jp/
株式会社スマートショッピング https://www.smartmat.io/
アイティメディア株式会社 https://atmarkit.itmedia.co.jp/
クルクルManager https://m.qrqrq.com/