LDCレポート【6月号】
■クレジットカードから番号が消えた?
クレジットカードをお持ちでしたら、手に取ってじっくりご覧になってください。そこには自分の名前からカード番号、セキュリティコードなど重要な情報がたくさん印字されていますよね。これらの情報が、もし悪意のある第三者の手に渡ったら大変なことになってしまう。それならばカードに印字しなければいいのでは? そう考えたかどうかはわかりませんが、最近クレジットカードの表面に何も印字されていない『ナンバーレスカード』が登場し、話題になっています。
カード番号は、クレジットカードのアイデンティティーともいえる大切なもの。表面に数字の凹凸のない、つるりとしたカードは心もとない気持ちにもなりますが、安全面に配慮された最新のカードとも言われています。
ネットショッピングはカード番号と有効期限、氏名、セキュリティコードがあれば事足ります。逆にカード情報を知られてしまえば、手元にカードがない第三者にネットで使われてしまうおそれもあります。クレジットカードに何も印字されていなければ、第三者に知られるリスクも下がりますから、悪用されにくいというわけです。
ナンバーレスカードとは言っても実はカード番号はあり、セキュリティコードも有効期限もあります。それらの情報はスマホ専用アプリで管理するのだそう。カード会社によってはプラスチックのカードを発行せず、スマホ画面がカード代わりのデジタルカードもあります。印字のないクレジットカードを発行しているカード会社はまだわずかですが、今後は主流になるかもしれませんね。
※参考:
ITmediaビジネスオンライン https://www.itmedia.co.jp/business/
三井住友VISAカード https://www.smbc-card.com/index.jsp
株式会社クレディセゾン https://www.saisoncard.co.jp/
■高級家電が選ばれています
家電品が「生活(家事)を楽にしてくれるもの」だった時代、家電を選ぶポイントは機能と価格でした。しかし今、家電品は「楽にしてくれる」にプラスしてちょっと贅沢な気分を味わえるもの、お部屋のインテリアになるもの、性能の良さによる満足感を求める方が増えています。いわゆる高級家電と呼ばれる家電品は、この条件を満たしてくれるとあって注目されているようですね。「結婚のお祝いに欲しいもの」で上位にランキングしていることからも、人気の高さがうかがえます。
高級家電の存在を広く知らしめたのは、2010年に国内の新進企業が発売した扇風機でした。
1894年(明治27年)に日本初の電気扇風機が開発されてから1世紀以上経ち、エアコンも普及した時期で、扇風機はもはやその役割を終えたかという頃に颯爽とデビューし、自然の風が完全に再現されたと話題に。一般の扇風機の5~10倍ほどの高価格にもかかわらず大ヒットとなったのです。
扇風機に「高級」というジャンルをつくったと言われ、今もなお、いつかは欲しい扇風機として絶大な人気を誇っています。
人気のオーブントースターなどは値段のケタがひとつ違うこともざらですが、おいしいトーストを食べたい、インテリアを邪魔しないおしゃれな家電を置きたいという層に支持されているようです。また、カフェに行くのもままならないご時世を反映してか、自宅で本格コーヒーやフレーバーコーヒーが楽しめるコーヒーメーカーに買い替えたという話もちらほら。
スタイリッシュなデザインとこだわりの機能を搭載した高級家電は、毎日の暮らしの質をアップデートしてくれる相棒のような存在なのかもしれません。
※参考:
東芝未来科学館 https://toshiba-mirai-kagakukan.jp/
バルミューダ株式会社 https://www.balmuda.com/jp/ dmarket
ネスレ日本株式会社 https://nestle.jp/
価格.comマガジン https://kakakumag.com/
■車の自動運転が実現する日
自動運転の車がいよいよ一般販売される…。昨年秋、そんなニュースが列島を駆け巡りました。そして今年の春、数量限定・リースのみという条件ながら、世界で初めて「自動運転レベル3」と型式指定された車が発売されました。ついに自動運転車が!と、世間は期待で騒然としています。
でも、「レベル3」とはいったい何なのでしょう。そもそも自動運転にレベルって?と思う方も多いのではないでしょうか。
車の自動運転にはレベルが設定されていて、日本では自動運転技術をレベル1~5に分けています。レベル1は「運転支援」といい、自動ブレーキなどがそれにあたります。これまで国内で販売されていたのは、レベル2の「高度な運転支援」の車でした。
そしてこの春販売されたレベル3とは、「特定条件下における自動運転」ということで、初めて自動運転というワードが出てきます。これは、〝システムから運転操作の引継ぎを求められた時はドライバーが運転をすぐに代わること″という条件付きではあるものの、運転操作の主体は「システム」となります。
レベル3での運転中は周囲の映像やデータをすべて残すという「記録装置の搭載」が定められている他、安全システムが幾重にも構築してあるので、万一の事故の場合も定義上ではドライバーの責任はないということになるそうです。
レベル3は、運転しながらのスマホ操作も可能になるなど、レベル2とは大きく異なります。レベル3の技術が歓喜の声で迎えられた理由も納得ですね。
自動運転と聞いて多くの方が思い浮かべるのは、レベル5の「完全自動運転」ですが、残念ながらこちらはまだ先の話。とはいえ、この発展途中の経過を見守ることができる私たちは、ラッキーかもしれません。
※参考:
国土交通省 https://www.mlit.go.jp/
一般社団法人 日本自動車連盟 https://jaf.or.jp/
本田技研工業株式会社 https://www.honda.co.jp/