LDCレポート【8月号】
■ミツバチからのギフト、蜂蜜
トーストからパンケーキ、最近はピザまで。一過性のブームどころか新しいトレンドが次々と生まれ、すっかり定着した感があるのが蜂蜜です。
蜂蜜はミツバチが花蜜を集めて貯蔵したもので、スズメバチ、アシナガバチなど、ハチの仲間が数百とも数千とも言われる中、蜂蜜をつくるのはミツバチだけです。1匹のミツバチが生涯に集める蜜は10グラムほど、その半分は水分なので実際はわずか4~6グラムといわれています。
花の種類によって味や香り、色などが微妙に変わり、代表的なのはアカシアやレンゲですが、いろいろな花の蜜を混ぜた「百花蜜」や独特な香りのパクチーの蜂蜜など変わりダネも。さらに最近人気なのが、ニュージーランドに自生するマヌカという木がつける花の蜜からつくられた蜂蜜、マヌカハニーです。先住民族が「復活の木」と呼ぶマヌカの木には優れた殺菌能力があり、健康を気づかう方から支持されています。ちなみにこのマヌカの木、1年のうち花蜜が採集できるのはわずか4週間。マヌカハニーが「奇跡の蜂蜜」と呼ばれる所以でもあります。
一方、日本の養蜂がおかれている環境は1980年代半ばから大きく変化し、一時は養蜂家が減少しました。しかし近年は若い世代の養蜂家も増えつつあります。東京のど真ん中、銀座のビル屋上で養蜂し、蜂蜜をつくるプロジェクトは大きな話題になりましたね。採れた蜂蜜は市販もされているそうです。
蜂蜜は優れた栄養食品ということもあり、健康づくりにも貢献してきました。そういえばローヤルゼリーもプロポリスも、ミツバチの恵みです。8月3日は蜂蜜の日。甘い蜂蜜で健康習慣、始めてみませんか?
※参考:
株式会社山田養蜂場 https://www.3838.com/
株式会社 加藤美蜂園本舗 https://sakura-honey.co.jp/
一般社団法人 日本養蜂協会 http://www.beekeeping.or.jp/
銀座ミツバチプロジェクト http://www.gin-pachi.jp/
株式会社ラベイユ https://shop.labeille.jp/
日新蜂蜜株式会社 http://nisshin-honey.co.jp/
■滝でココロとカラダをデトックス
連日暑い日が続きますね。エアコンの効いた室内も快適ですが、天然の涼を求めて滝を見に出かけませんか? たっぷりの水が一気に流れ落ちていく姿、山など標高の高い環境でひんやり、マイナスイオンに満ちた空気。それらを全身で感じられる場所、それが滝です。
滝とは、高い崖から流れ落ちる水を言います(広辞苑より)。国土地理院では「高さが5メートル以上あり、流水が急激に落下する場所」と定義しています。水が落下し始める場所は「滝口」、落下する最も水深が深い場所は「滝つぼ」と名前がついています。
日本は山や川が多く、数多くの滝が存在します。その数およそ2500ともいわれており、日光の華厳の滝のような全国有数の観光スポットから、雨のあとだけ出現するというレアな滝までさまざまです。中には高さ5メートル未満で地図上では滝とみなされないものの、地元の人たちからは「滝」として親しまれている場所も少なくないようです。というのも滝は古来より、信仰や修行の場として親しまれてきた歴史があるのです。滝に打たれる「滝行」もよく知られています。
さて世界に目を向ければ、大迫力の滝が人々を魅了しています。世界三大瀑布といえば「イグアスの滝」「ビクトリアの滝」「ナイアガラの滝」ですが、ベネズエラにあるエンジェルの滝は世界一の落差で知られ、979メートルと東京タワーの約3倍もの高いところから水が流れ落ちます。1キロメートル弱を流れ落ちる間に水は霧になるため、滝つぼが存在しません。
厳しい暑さの季節に加え、今年は生活様式が変わって何かとストレスを感じやすくなっています。マイナスイオンには自律神経を整えたり、リラックス効果もあるといわれます。滝にお出かけして五感をフルに働かせれば、ココロとカラダをデトックス(毒出し)できそうですね。
※参考:
一般社団法人 全国優良石材店の会 http://www.zenyuseki.or.jp//
株式会社オキシー https://www.gytek.co.jp/
株式会社エフエム東京 https://www.tfm.co.jp/
大和リゾート株式会社 https://www.daiwaresort.jp/chain/
ベネズエラ大使館 https://venezuela.or.jp/
■伝統の技と工芸の美、古くて新しいうちわ
エアコンや扇風機など、暑い夏をやり過ごす文明の道具は数多くありますが、手軽にやさしい風で涼をとるといえば、うちわですね。
うちわの原型は中国から伝来した「翳(さしば)」だと言われています。当時は、身分の高い人が顔を隠すのに使われていました。木製の長い柄に鳥の羽や布をつけた大きなもので、高松塚古墳の壁画に描かれている女性たちが手にしているのも翳だとされています。室町時代に登場した竹と和紙のうちわは、江戸時代に入って庶民にも広がり、涼をとる、火をおこすなど、暮らしの道具として活用されるようになりました。
「左うちわ」という言葉がありますが、これは利き手でない左手で悠々とうちわをあおぐ、つまり余裕のある暮らしぶりを意味することばです。左うちわで暮らすという慣用句が生まれるほど、うちわが人々の暮らしに浸透していたことがわかります。
昭和40年代には竹の代わりにプラスチックを使ったうちわが大量につくられるようになり、イベントなど販促ツールに使われるようになります。コンサートなどでアイドルのうちわを持つ楽しみ方も生まれました。
そして今、本来のうちわも、スローライフへの関心の高まりとともに復活。大人が身の回りで使いたい上質な道具、といったところでしょうか。こんぴらさん参拝のお土産として人気を博した香川県の「丸亀うちわ」、朝鮮団扇の流れをくむ京都府の「京うちわ」、漁師のおかみさんの手内職だった千葉県の「房州うちわ」の日本三大うちわは、それぞれ国の伝統工芸品にも指定されています。さらにここ数年、注目されているのが岐阜県の「水うちわ」。和紙とは思えない透明感のある美しい見た目と、水にぬらして使うユニークさが特徴です。いずれも決して安いとはいえない価格ですが、国内外問わず人気です。
ふわりふわりとうちわをあおいで生まれるのは、お昼寝をする赤ちゃんにもやさしい風。いつもとは違う、ゆったりとした時間が流れそうです。
※参考:
一般財団法人 伝統的工芸品産業振興協会 https://kougeihin.jp/
株式会社ニッポン放送 https://news.1242.com/
西日本旅客鉄道株式会社 https://www.westjr.co.jp/
Japaaan(ジャパーン) https://www.japaaan.com/
国営飛鳥歴史公園 https://www.asuka-park.go.jp/
香川県うちわ協同組合連合会 https://marugameuchiwa.jp/
京都扇子団扇商工協同組合 http://www.sensu-uchiwa.or.jp/
房州うちわ振興協議会 http://www.bosyu-uchiwa.com/
家田紙工株式会社 https://www.iedashikou.com/